提案書段階の絵コンテで映像全体の仕上がりをイメージする

提案書段階の絵コンテで映像全体の仕上がりをイメージする
2015年3月26日 ninefield

「絵コンテ」という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。なんとなくどのようなものか想像できる方が多いかもしれません。では、実際のところ、絵コンテとはどのようなもので、どのような役割があるのかをご紹介します。



 

 



絵コンテとは?

絵コンテとは、映像作品の企画提案の段階で作成するもので、カットごとの映像をイラストで大まかに示したものです。それぞれのカットで使う時間の長さや、セリフ、キャプション、カメラワークなど、どのような映像を作るかを具体的に把握するのに必要な情報も書かれます。絵コンテにより、制作に関わるスタッフが映像の完成形をイメージし、共通認識を持つことができます。ただし、一口に絵コンテと言っても実際は色々なものがあり、例えばアニメーションの絵コンテと、映像のディテールにこだわる映画監督が自ら描く絵コンテは違った仕上がりになるなど様々です。

 

技術陣をゴールに導く大事な地図

絵コンテは、制作スタッフにとって大きな役割を果たします。アニメーション制作においては特に重要で、アニメーターは、構成や脚本を具体的にどのようなアニメーションにしていくのか、キャラクターをどう動かすのかを、絵コンテに従って作りこんでいきます。実写においては、絵コンテで役者は演技を計画し、スタッフはカット割りやカメラアングルなどを決めていきます。アニメ、実写のどちらにおいても全体の構図、カットごとの時間の長さ、どこでセリフやBGMを入れるかなどが絵コンテで把握できるのです。また、特に技術スタッフは、絵コンテに沿った映像の撮影をするのに最適なカメラやマイクなどの機材を揃えたり、撮影方法を練ったりします。つまり、絵コンテは制作スタッフに映像完成のゴールを具体的に示すもので、特に技術陣に必要な事項を伝え、彼らをゴールに導く大事な地図と言えるのです。

 

制作物を具現化する重要な工程

映像制作の依頼者にとっても絵コンテは役に立ちます。これから制作する映像の構成やイメージをイラストで見て、具体的なイメージを持てるのは大きなメリットです。それは制作サイドのイメージとのズレ防止に繋がります。さらに、依頼者がご自分の社内で上司などの関係者に映像内容を具体的に示すことができ、イメージのズレなく合意を得る上で効果的な資料となります。ウェブサイト制作でいうラフ案にあたり、この工程以降に大幅な変更が生じると、依頼者側も制作者側も作業の遅延や余計なコストが掛かるなど、デメリットが大きくなりますのでしっかりと確認しておく必要があります。

なお、映像の種類や内容によって、絵コンテを作らず制作に入ることもあります。
絵コンテの有無については、予め制作会社に問い合わせ、依頼者が必要と思えば、相談・依頼をしてください。
絵コンテ作成には費用と日数が伴いますので、その点は了承が必要となります。

 

テキスト:ナインフィールド
ディレクター 北原 進也