映像フリーランスという働き方!会社に入ることとの大きな違いを解説

映像フリーランスという働き方!会社に入ることとの大きな違いを解説
2020年1月6日 ninefield

映像制作を仕事にしている方の中には、フリーランスで働いているという方も意外とたくさんいます。ただこれまでにフリーランスとして働いたことがない方は、フリーランスという働き方、ましてや映像フリーランスという働き方がどんなものなのかわからないものでしょう。
映像フリーランスという働き方は、会社で働く映像制作者の方とは働き方が大きく違ってきます。



 

 



映像フリーランスには2パターンある

映像フリーランスと一口にいっても、実はすべてを一緒くたにはできません。映像フリーランスは、大きく分けて2パターンあるといえます。

一つはいわゆるワンストップタイプ。自分で撮影から編集までワンストップですべて請け負う、なんでもできる人がこちらのタイプになります。

もう一つは専門家タイプ。「編集のみ」「撮影のみ」と自分が得意とすることを絞り、それのみで仕事を請け負うタイプです。

映像フリーランスとして働きやすいのは間違いなく前者だといえるでしょう。

そもそも映像フリーランスへ仕事を依頼する背景として、もともと繋がりある場合を除けば、なるべく手軽に、そして格安で仕事を依頼したいというものがすごく多いです。

専門家タイプのフリーランスに仕事を依頼するには、撮影と編集で最低二つ以上仕事を依頼しないとなりません。その場合より割高になる可能性も高いですし、手間も2倍かかります。しかしワンストップ型であればより割安に出来る可能性も高いですし、手間もかかりません。だからフリーランスに仕事を依頼する方は、前者を求めていることが多々あります。

より映像フリーランスとして成り立ちやすいのは、前者だといって良いでしょう。

 

映像フリーランスは営業を兼ねる

会社での映像編集者・製作者であれば、営業マンがとってきてくれた仕事を、指示書を頼りに作成するという流れが多いでしょう。しかしフリーランスの場合は当然、営業的なやり取りも自分でしないとなりません。

そのためクライアントとのコミュニケーションスキルも求められますし、もちろん一般的なビジネスマナーも必要になります。

また、フリーランスとしてやっていく中では、こちらから積極的に営業をかけないと仕事がないという時もあるものです。そんな中でどのように営業をかけるのか、そういう戦略も学んでいかないとなりません。

もちろん別の仕事をしながら、違う仕事の営業をかけるというタイミングもあります。制作だけに集中できないことも多いというのが、会社で映像制作をすることとフリーランスとして映像制作をすることの大きな違いといえるでしょう。

 

会社の方がインプットを蓄積しやすいという特徴も

映像フリーランスは基本的に一人で仕事をすることが多いです。大きな案件であれば何人かのフリーランスごと社内チームに組み込み、まとまって活動するということもありますが、そういった仕事ができる映像フリーランスは一握り。基本的には一つのモーショングラフィックスなどの案件を、頂いた素材や指示書をもとに一人でこなすことがほとんどになります。

そのため会社での編集マンのように、チーム同士で情報を共有したり、定期的に誰かが作成した映像を見たりするということはほぼありません。それをするには自分で探してコミュニティに参加する必要があるでしょう。

しかし一人で案件をこなしていく中では、なかなかそのための時間も取れません。なんとか時間を作ってインプットしていく為には、当然高いモチベーションが必要です。

こうした現実から考えて、映像フリーランスは映像制作者としてのレベルをあげやすい環境とはいえません。会社の中で映像制作者として働く方が、はるかにレベルはあげやすいでしょう。

 

映像フリーランスの世界は楽ではない

何となくフリーランスは自由度が高そうで羨ましいと思っていた方も多いでしょう。確かにある程度の自由はありますが、会社での働き方と比べて基本的にやるべきことは増えてきます。だから決して簡単な世界とはいえません。

ましてやこれからは5Gも広まり、どこででも仕事がしやすくなる時代。特に映像制作は会社員でも自宅で仕事ができるようになっていくでしょう。

もし映像フリーランスを考えているならば、こうした現実や未来の展望も踏まえて考えるのがおすすめです。

 

テキスト:ナインフィールド
ディレクター 林 要