AI自動動画編集サービスに負けない!映像編集者に待ち受ける未来に必要なスキル

AI自動動画編集サービスに負けない!映像編集者に待ち受ける未来に必要なスキル
2020年1月27日 ninefield

近年、「VIDEO BRAIN」に代表されるようなAI自動動画編集サービスが徐々に広まってきています。AI自動動画編集サービスとはその名の通り、素材や文言を設定しておくとAIが自動で動画を生成してくれるサービス。あとはその自動生成された動画に微調整を加えれば、全く動画編集の知識がなくても簡単にある程度のクオリティの映像が作成可能です。
そんなサービスが広がってきている今、映像編集者に待ち受けている未来は厳しいものになりつつあるといえるでしょう。



 

 



AI自動動画編集サービスが広まっている理由

AI自動動画編集サービスは、VIDEO BRAIN一つとっても「朝日新聞」や「ビズリーチ」、さらにはアパレル業界から「WEGO」、出版業界から「三省堂」など、業界問わず名だたる企業が利用するサービスとなっています。

それだけ多くの企業に利用されている理由は、やはり圧倒的な「スピード感」と「手軽さ」。

映像制作会社、あるいはフリーランスの映像制作者に映像制作を依頼すると、まず簡単に打ち合わせをして、それから見積もり、正式依頼、修正と様々な工程が発生し、一つの映像を制作するのにすごく時間がかかります。ましてやその一つ一つのやり取りは、メールの返信待ち時間などもあり、スムーズにいかないこともあるものです。

AI自動動画編集サービスであれば、まず自動で動画が生成されるので大幅に時間を削減可能。さらに自動で生成されたものを感覚的に編集していくだけなので、編集にも変な待ち時間は発生しません。

今は動画編集を生業にしている人でなくとも、アプリなどで動画編集を経験したことがあるという人が多い時代。感覚的に使えるツールがあれば、いちいち映像編集会社や編集者に頼むよりやりやすいということもおおいにあるでしょう。

 

淘汰されていく可能性が高い映像編集者

5Gが広まり誰でも簡単に動画をアップロードしたり配信したりしやすくなる可能性が高いこれからの未来。AI自動動画編集サービスのニーズは間違いなく増加し、ますます一般化は進むでしょう。そして企業向けの高価格高機能商品から一般層向けの低価格商品まで様々なサービスが乱立していく可能性が高いです。

そんな未来では、あえて時間も手間もコストもかかるような映像編集のプロに仕事をお願いするメリットは減っていきます。

起こりえる可能性が極めて高いといえるそんな未来で、映像編集者・映像編集会社として生き残るためには、AI自動動画編集では作りえないものを作っていかないとなりません。

 

近い未来で映像編集者として生き残るためには

映像制作に関わる方には分かる方も多いでしょうが、映像制作ではある程度作り方や使うエフェクトは決まっていたりします。だから編集だけで勝負しようとしても、パターン化されたものに強いAIの方が、いずれスムーズに優れたものを作りだすようになる可能性は高いでしょう。

でもAIには映像制作において苦手なものがあります。「撮影」です。

いずれAIで撮りたいものを勝手に追いかけたりするカメラは出てくるでしょうが、基本的には人が撮影ないと、意図をもった構図や動きのもとでの撮影は難しいです。AIはパターン化されたものの作成は得意ですが、意図をもってそこからあえてずれるのは苦手にしているところがあります。

AI自動動画編集サービスも、使う素材は利用者側が提供しないといけません。だからこれからの時代では、撮影のスキルがものすごく大切になる可能性は高いです。

 

とにかくいろいろな撮影に対応できるようにしておくべき

ドラマ的な撮影からバラエティ的な撮影、または物撮りや人物撮影など、とにかくいろいろな映像を撮影するスキルを身に着けておいて、人間にしか撮りえないものを撮る。そこでAI自動動画編集サービスと差別化を図れるようになっていかない限り、これから何十年もやっていくのは厳しいでしょう。逆にいえばそれがきちんとできれば、今後の未来でも生き残れる可能性は高いです。今のうちから撮影スキルを高めておいて、損することはまずないでしょう。

 

テキスト:ナインフィールド
プロデューサー 笹木 尚人