独学で学んでいる人へ!完全独学で映像制作の仕事に就いて困った3つのこと

独学で学んでいる人へ!完全独学で映像制作の仕事に就いて困った3つのこと
2019年9月2日 ninefield

映像制作の仕事に就く場合、多くの人は映像制作の専門学校を経てきます。しかし私は、この世界に完全独学で飛び込んで来ました。もちろんそれが示すように、映像制作の勉強は独学でも出来ますし、実際に同じように独学で学んできたという方もいます。ただ、そうして独学だけでやってきたからか、プロの現場に入ってからいくつか困ることが生じてきました。



 

 



専門用語についていけない時がある

プロの世界では、当たり前のように専門用語が飛び交います。独学で学んできている場合、その専門用語に触れていないということも多々あるでしょう。実際に私もプロの現場に入ったとき、ごくごく基本的だと思われる用語を理解できていないことが多々ありました。

今では映像制作の世界にかかわる人でなくとも、映像制作の専門用語を使用していることもあります。たとえば「パンする」とか「なめる」などという言葉は、映像のプロでなくとも理解しているものです。

そういった一般的になった専門用語であれば問題ありませんが、「トンマナ」とか「スクイーズ」というような、比較的に専門性の強い言葉は理解できていませんでした。

これらの言葉は、ただ動画の編集をしているだけ、動画の編集に必要なエフェクトの使い方などを学んでいるだけでは身につくものではありません。教本は、ただスキルを身に着けるだけではなく、こうした専門用語を身に着けることにも役立つので、今現在勉強中だという方は、YouTubeなどで勉強するだけではなく、とにかくたくさんの教本を読むことをお勧めします。

 

書き出しの際の設定に弱い

映像制作は編集して終わりではなく、編集したものを書き出して初めて完成するということは、少し映像をかじっている人ならば誰でもわかることでしょう。ただこれも専門用語同様に、独学ではあまり学べない部分になります。

たとえばターゲットビットレートの設定や最大ビットレートの設定など、どういう設定で書き出していけば画質の劣化を最低限に抑えることができるのかなど、そうした書き出し部分の設定について弱いと、最終的な納品物に自信が持てません。いくら編集段階で綺麗な映像ができたとしても、結局納品するのは書き出し後のファイル、あるいはそれをDVDなどに落とし込んだものになります。そのため、書き出しの設定について学んでおくということはすごく大切です。

 

時短につながるやり方を知らないことが多い

専門学校では、ただ映像編集のやり方を教えてくれるだけではなく、時短につながるような効率の良い編集の仕方、ソフトの扱い方まで教えてくれるでしょう。完全独学の場合、そうした効率的なやり方は、自分で身に着けていくしかありません。

ただ完全独学の人は、何かの映像を作るにしてもあまり時間の制限がないことが多いでしょう。となると当然、自主的には時短につながるようなやり方は学べないことも多くなっていきます。

プロの世界では、クオリティ同様に「スピード」がかなり求められます。日々時間を決めて何かを制作するようにするなど、プロレベルのスピード感が自然と身につくような環境設定で勉強しないと、あとで辛い思いをすることになるでしょう。

 

独学で大切なのは「意識」

専門用語や書き出しの設定、あるいは時短につながるやり方などは、どれもプロとしてやっていくためには欠かせないことです。だからしっかりと「プロになる」という意識をもって学んでいけば、身に着いていくでしょう。

ただ「編集がうまくなりたい」と思うだけでは足りないので、是非その意識をもって独学に励むようにしてください。

 

テキスト:ナインフィールド
プロデューサー 高瀬 慎一