活況オンラインセミナー動画

活況オンラインセミナー動画
2021年6月7日 ninefield

ここ数年、オンラインセミナーが伸びています。従来からある対面式の「オフラインセミナー」で生じていた時間や場所の制限が軽減し、飛躍的に自由度が高まっています。
紙での資料が削減でき、会場の確保も不要なことに加え、直前の集客が可能なことから、参加率が高く、申し込み人数のアップにもつながっています。活発な質疑応答もメリットの一つでしょう。反面、オフラインのセミナーに比べ、受講者の反応が見えにくく、退出も簡単に出来、セミナー後のアフターフォローが利きづらいというデメリットも抱えていて、対策が必要です。今回はオンラインセミナーの全貌に迫りつつ、導入が顧客獲得効果に結び付くような方法を探っていきます。



 

 



オンラインセミナーとは…

オンラインセミナーはインターネット上で行なわれるセミナーのことで、「ウェビナー」、または「ウェブセミナー」とも呼ばれています。数十人から数百人規模の参加者と繰り広げる対話型セミナーを低コストで実現することが可能で、参加者はインターネット環境さえあれば、パソコンやスマホなどの各種端末を使って、どこからでもアクセスできます。このため、導入のハードルが低く、最近は積極的にオンラインセミナーを活用する企業が増えています。

配信方法は「ライブ配信」と「録画配信」に大別されます。「ライブ配信」とは、決められた時間にセミナーを配信する方法で、「リアルタイム配信」とも呼ばれます。「ライブ配信」ではチャット機能などを使うことで、参加者と双方向でコミュニケーションがとれることがメリットです。一方、「録画配信」は、主催者が事前に録画した動画を、配信する方法で、ライブ配信と違って、配信時間に決まりがありません。このため、参加者は好きな時間にオンラインセミナーを視聴できます。

 

オンラインセミナー開催のメリットとデメリット

オンラインセミナー開催のメリットとして、最初に挙げられるのは、コストの削減です。
いわゆる対面式の「オフラインセミナー」を開催する場合、社外の会場を借りるなど、
会場レンタルの費用が発生していましたが、オンラインセミナーの開催なら、一切かかりません。参加者側にとっても、インターネット環境さえあれば、パソコンやスマホで、どこからでもアクセス可能なので、会場に向かう交通費はもちろん、場合によっては宿泊費も不要になり、特に地方在住者にとっては、参加する大きな動機付けにつながります。

録画配信の場合、自分の好きな時間でコンテンツが視聴できるので、参加するハードルが格段に低くなり、対面式セミナーと比べて、人数の増加が期待できます。ライブ配信したものを編集して何度でも見てもらえれば、講義動画としても使用できます。事実、これまでの対面式セミナーと比べて、参加者の層が異なるといった声もあり、新規顧客の開拓に役立ちそうです。

一方でデメリットもあります。まず、最大の関門は、参加者の通信環境によって品質に差が出ることです。使う機器や通信環境によって、音声や画質に差や乱れが生じてしまう可能性があります。これは配信側では防ぎきれません。ですからライブ配信の場合でも、録画機能を使って、参加者が好きなタイミングで何度でも確認できるよう準備しておけば、トラブルが起きて、配信が上手くいかなかった場合でも、リカバリーが利きます。
また、対面式のセミナーと違ってオンラインの場合、参加者の表情や雰囲気が確認できず、参加者の参加意欲が測りづらいこともデメリットの一つといえます。もっとも、最近は参加者の反応を知るために、オンラインセミナーの最中に、アンケートを織り込んでみたり、チャット機能を使って質問を受け付けてみたりするなど、参加者側が意欲的に参加できるための工夫が増えてきました。中には、視聴者の反応を見ながら、セミナーの内容を調整する高度なテクニックも現れ、より対面式セミナーに近い体験が可能になっています。

 

オンラインセミナーを成功させるには…

オンラインセミナーを開催する究極の目的は、新規顧客の開拓です。ですから、視聴の際や視聴の前に個人情報を取得したり、購入者や会員限定のコンテンツとして用意したりしておくことで入会や購入を促せます。そのためには、講義内容のストーリーや時間配分をしっかりと練り込まないと、視聴者を引き付けることが難しくなります。ライブ配信ならば、臨場感を武器にできる場合もありますが、録画配信だと視聴者を飽きさせないような動画づくりがマストになります。また、視聴者の参加意欲が測りづらいので、視聴後のアンケートなど、視聴者が参加していることを実感しやすい演出も、動画制作の上で重要になります。その上でいくつか注意したいポイントがあります。

まず、セミナー開催におけるコンセプトや目標数値を明確化しましょう。セミナー開催で、何をゴールにするのかを決めておくことです。例えば、知識の見聞を広めるためのセミナーなのか、セミナー開催後に自社の商品をプレゼンする予定があるセミナーなのかでストーリーの流れや目標とする動員数、価格の設定などが違ってきます。また、どのような層に訴求したいのかターゲットの具現化も必須です。
コンセプトやターゲット層、目標数値が決まったら、次は実際にセミナー内容のアイデアを出していきます。「参加者はどのような情報を求めているのか」といった、参加者の心情に配慮したつくりにしていきましょう。内容が決定したら、開催日時や当日の流れを決めていきます。ターゲット層によっては参加しづらい曜日や時間帯が存在しますので、要注意です。ターゲット層の特性に合わせて、ウェブや紙面、特定のコミュニティなどを上手に組み合わせた上で告知をしましょう。SNSを活用するのも一つの手です。

セミナーに参加できなかった人、セミナーをもう一度聞きたいという人へ向けて動画を投稿するのも常套です。この場合、後日見返して出てくる質問も想定されるので、問合せ先を伝えておくなど、細かな配慮が必要です。

 

参加者へのキメ細かな対応のために

オンラインセミナーを演出する場合、当日の回線チェックや機材オペレートが必要になりますが、他の業務も抱えていたりするケースが多く、専従の環境を整えるには、ハードルの高さは拭えません。また、セミナーのシナリオは組めたとしても、適切なタイミングで映像を切り替える技術は、一般の方ではかなりの難関になるでしょう。さらに収録動画をWEBへアップする作業も控え、担当者の業務は膨らむ一方です。こうした時こそ、プロを頼ってみては如何でしょうか?プロならば、技術的ノウハウも豊富ですし、ハードも用意できるので、依頼者側が高額な機材を購入する必要はありません。それどころか依頼者側の意図を汲み取って、セミナー開催にあたり、より建設的なアイデアを提案できるでしょう。依頼者側は浮いた労力を他に回せるので、よりキメの細かい対応が可能になります。セミナーのさらなる満足度向上を実現するためにも、この際、「経験豊富なプロへ相談する」という選択肢も是非、加えてみることをおすすめします。
 

テキスト:ナインフィールド
ディレクター 林 要