使い方に困りがち!縦サイズ写真の動画での使い方を教えます

使い方に困りがち!縦サイズ写真の動画での使い方を教えます
2019年11月11日 ninefield

映像制作にかかわる人であれば、写真といえば横サイズだというイメージがあるでしょう。しかし映像制作とかかわりが薄い一般の人の場合、写真を撮る際には縦サイズで撮る方が圧倒的に多いです。
縦サイズの写真は、動画で使用する際にすごく扱いづらいサイズ感になります。だから扱いに困ったことがある方も多いでしょう。
ここではそんな縦サイズの写真の動画での使い方について、紹介します。



 

 



基本的な使い方はよく見られる2パターン

よくある使い方は以下の2つです。

縦サイズの写真のスケールを大きくして全画面をカバーできるようにし、そこにブラーをかけて背景とします。その上に同じ縦サイズの写真を、写真が全部入るようにすこし小さめのサイズで表示するというパターン。

左サイドと右サイドに縦サイズの写真を1枚ずつ並べて、それぞれ少しスケールを調整して、背景が見えないようにするというパターン。このパターンでは、左と右の写真がそれぞれ違う方向に動くことが多いです。左がゆっくり上に移動し、右がゆっくり下に移動するなど。

これらはよく使われる取り入れ方ですが、やはり既視感が強いので、あまり頻繁にこれらの見せ方を使用すると飽きられてしまうリスクが高くなります。

 

3D空間に写真を散らすパターンが効果的

飽きずに見せられて、かつ動画に取り入れづらい縦サイズの写真をうまく動画で使うためには、3D空間に写真を散らすという方法がおすすめです。

3D空間上に何枚か写真を散らして、それぞれ軽く3D空間上で回転させたり位置をずらしたりして、並びに規則性をなくさせます。写真が宇宙空間を漂っているような状態を作り出してください。そして写真1枚ごとにカメラを一つセットして、カットを切り替えるようにカメラを切り替えていけば、スムーズにそれぞれの写真を紹介していくことが可能です。

こういう見せ方であれば、横サイズの写真でも縦サイズの写真でも、写真が全画面表示になることを避けられるので、写真が縦か横かはあまり関係なくなります。

また背景も、3D空間上に写真がふわふわと漂っていることになるので、既視感はそこまでなく、見る人をひきつけやすくなるという利点もあります。あとはカメラの被写界深度やライトを調節し、なるべくリアルな雰囲気が出るようにしてあげれば完璧です。

 

リアルな写真が降ってくるように見せるパターンもおすすめ

背景として、ビンテージ感のあるフローリングのような素材を敷いて、その上に写真が降ってくるような演出にするというのも縦サイズの写真の扱いづらさをカバーするおすすめの見せ方です。

背景は全画面になりますが、カメラの位置次第で写真の大きさはいくらでも調節できます。基本的にはカメラは人間の目線の代わりだと言えるので、こうした演出でそこまで写真のアップにさせることはないでしょう。写真のサイズはせいぜい画面の半分の、さらに半分の中に納まるくらいにしておくのが吉です。

そのくらいのサイズ感であれば、縦サイズでも横サイズでもどちらも問題なく動画の中に入れこむことが可能です。

背景は勿論ビンテージ感のあるフローリングでなくとも、カーペットでも芝生でも砂浜でもなんでも良いです。なるべくリアルな見た目で、動画全体の雰囲気に合っているものを探してみてください。

 

大きく見せようとしなければ使い方は増えていく

縦サイズの写真1枚を全画面に映るようにするとか、できる限り大きなサイズで見せようとすると、見せ方はかなり限定されていってしまいます。ベタな2パターンくらいしかなくなるでしょう。

しかし大きく見せることへのこだわりをなくせば、3Dも効果的に使えるようになりますし、見せ方の幅もぐっと広がります。使いづらい素材を使う際には、このように見せ方を臨機応変に考えてみてください。

 

テキスト:ナインフィールド
プロデューサー 高瀬 慎一