日本でも急拡大中!ライブコマース

日本でも急拡大中!ライブコマース
2021年1月11日 ninefield

世界的に動画配信がトレンドの今、新しい通販の形としてライブコマースが人気を集めています。タレントをはじめ、「影響力を持つ人材」という意味があるインフルエンサーなどが、SNSなどをプラットフォームにしたライブ配信で商品を紹介します。視聴者はチャットなどで、配信者へリアルタイムに質問するなど、配信者・視聴者双方が互いにコミュニケーションを図りながら、商品を購入することができる販売サービスです。まさしく「ライブ配信+Eコマース(電子商取引)といえます。国内でもライブコマースや関連サービスを提供する企業が増え、一層の盛り上がりを期待する声もあがっています。今回はライブコマースが注目される理由や成功のカギなどについて考えてみます。



 

 



ライブコマース誕生の経緯とコロナがもたらした再ブレイク

ライブコマースの発祥は中国と言われていて、歴史は4年ほどです。中国でライブコマースが広がった要因は、「偽物をつかまされないよう、知名度の高いインフルエンサーから買うことで、商品の信用を担保できる」という消費者心理です。いわば「安心を買う意味合い」に、ライブコマースの双方向コミュニケーションがマッチしたためとみられています。先行する中国ではユーザー数が3億人以上に膨れ上がり、数時間で億単位を売り上げたインフルエンサーが話題になるなど、ライブコマース市場は拡大の一途をたどっています。

従来、ライブ動画を配信する場合は、自分でテレビなどのプラットフォームを持たなければ、実現しませんでした。しかし全世界的に普及したインターネット、とりわけSNSの広がりにより、すでに多くのユーザーがライブ動画を当たり前に利用していて、ライブコマースの環境は年を追う毎にレベルアップしています。

とはいえ、ある調査によれば、ライブコマースの配信を視聴したユーザーはネットユーザー全体の2割弱となっていて、まだまだ「ライブコマースを知らない」ユーザーが多数派です。確かにライブを視聴したユーザーの内、購入までに漕ぎつけたユーザーは半分程度に達するなど、健闘はしていますが、去年までは、新しいサービスやアプリが次々に立ち上がる一方で、視聴率が上がらないサービスの撤退も相次ぐなど、業界全体の消長のサイクルが比較的早かったのが実情でした。

再び、ライブコマースに人気が集まっています。その要因が、新型コロナウイルスの感染拡大です。海外ではロックダウンや外出禁止令が相次ぎ、日本でも不要不急の外出自粛が要請されるなど、商業施設は、休業や営業時間の短縮を余儀なくされました。人々の在宅化は、ネットショッピングを中核にした「巣ごもり消費」の需要を呼び込むことになり、業界の好況が伝えられています。家で過ごす時間を充実させたいというニーズが高まる中、食品や健康器具といった現物の「お取り寄せ」はもちろん、従来から伸びる兆しが指摘されていた「動画配信サービス」や「オンラインゲーム」など、「Eコマース」市場の売り上げは世界中で増加し、現在もとどまる気配を一向に見せません。
 

ライブコマースの魅力

ライブコマースの魅力はなんといってもライブならではの臨場感です。商品を購入する際に、その商品が本当に役に立つ商品か、どのようなデメリットがあるのかを見極めることは重要にも関わらず大変な難題だったりします。しかし、テレビやラジオの通販番組では予め決められた質問に対し、事前に用意した答えを返すだけなので、視聴者がその場で疑問を抱いても、リアルタイムで質問することはできません。その点、ライブ配信は、編集が不可能ですし、視聴者からの質問にもその場で即答することが求められます。当然、曖昧な回答だったり、受けたく無い質問をシャットアウトしたりといった「配信者の勝手な都合」が利かなくなり、文字通り、真剣勝負になります。その場で質問して、疑問が解消されるのはライブコマースならではの魅力といえるでしょう。また、ライブコマースでは「ライブ配信→購入」までの流れがしっかりしていますので、販売する側は売り上げ増に繋げやすいですし、視聴者側にとっても購入しやすい点はメリットと言えるでしょう。
 

5Gもライブコマースの普及加速を後押し

さらに5Gの普及もライブコマース普及の後ろ盾となると目されています。マスコミの報道通り、5Gは4Gよりも高速かつ大容量で、低い遅延と同時接続数の増加が期待できる通信規格です。今後、数年で国内の殆どのエリアでの普及が見込まれています。遅延のないリアルタイム動画配信、双方向かつ同時に何人もの人が動画で繋がることが可能な仕組み、そして画質そのものの向上も含めて、快適なライブ配信と閲覧環境が整うので、動画配信のクオリティやシステムがさらに向上すると見込まれています。5Gによって、ライブコマースの配信品質の向上が確実視されていることも、注目理由の一つと言えるでしょう。

 

さらなる成功へのカギは…。

一般に、コスメやファッションなど見栄えやトレンドの変化が速い商品が向いているという理由から、ライブコマースの視聴者は女性が多くなっています。しかし、あるアウトドアメーカーはテントの設営の仕方を動画発信するなど、幅広い業種が参入する可能性が指摘されていて、今後は男性や高齢者にも広がるのではないかと期待されています。では、ライブコマースの成功のカギはどこにあるのでしょうか…。前述の通り、ライブコマースは「生放送」で、かつ「チャット」による質問が当たり前ですから、出演者が商品を熟知していることは最低限の条件です。その上で、商品紹介のシナリオを徹底的に練り、どう紹介したら、視聴者にわかりやすく、しかも商品の購入に結び付くのかを論理的に考える必要があります。これらを踏まえた上で、ターゲットに向けての台本を作れば、成功へ一歩、近づくことは間違いないでしょう。また、商品映りの良さも大きなポイントになります。もちろん、カメラ1台で、出演者が商品を手に持って、カメラに近づいたり、遠ざけたりする撮影手法もありますが、見やすさを追求するなら、多角的な撮影が必要で、複数台のカメラを用意することが求められます。送信設備や機材の準備といった初期投資も伴うので、なかなか踏み出せないユーザーも多いのではないでしょうか。

こうした撮影は、やはり一般の方だけでは限界があります。大体、出演者がトークをしながら、複数台のカメラをスイッチングし、かつチャットの質問にも答えることは、ほぼ不可能ですし、集中力を欠いてしまって、視聴者へ商品の魅力が充分に伝わるとは考えにくいです。ここはひとつプロに任せてみては如何でしょうか?プロの制作会社であれば、テレビショッピングの経験者もいるでしょうし、何よりも経験豊富な立場から、様々なアドバイスが期待できます。もちろん、機材や送信設備は用意して現場に臨みますし、万一、トラブルが発生しても、軌道修正をする引き出しを数多く持っているので、一人での配信に比べれば、はるかに安心と言えます。何よりも、複数台のカメラを操った効果的なスイッチングで、より視聴者へ商品の魅力を訴求できることは論を俟ちません。
利便性やエンターテイメント性、そしてインタラクティブ性を持つ新しい通販の形「ライブコマース」その市場への参画をお考えなら、ぜひプロの力を「お試し」することをお勧めします。
 

テキスト:ナインフィールド
ディレクター 北原 達也