企業のYouTube活用法

企業のYouTube活用法
2021年7月5日 ninefield

YouTubeを通じて、企業の販売プロモーションに力を入れている企業が増えてきています。20代から40代のユーザーには、YouTubeの動画を見た後、オンラインショッピングに走った経験をお持ちの方もいるでしょう。YouTubeは一般消費者向けの「BtoC」企業のイメージが強いですが、最近は製造業などの「BtoB」企業の活用も目立ってきています。YouTubeチャンネルの活用法やプロモーションの仕方は、やはり企業ごとの「オーダーメード」だといえます。そしてYouTubeを使って、高い信頼性や有益な情報を顧客に向けて発信し、業績向上に結び付いたとき、「オーダーメード」の真価が発揮されたといえるでしょう。
今回は企業がYouTubeを活用するメリットをはじめ、どうしたら最大限の費用対効果に結び付けることができるかを探っていきます。



 

 



YouTubeを活用するメリット

TV番組やTVCMは視聴者が受け身で接するメディアですが、YouTubeは視聴者自らが情報を取りに来るので、能動的な見込み客としての熱量が高いと言えます。ですから、企業が自社製品やサービスを紹介する動画は、既存の顧客はもちろん、見込み客にも接触しやすくなります。ここでYouTubeを活用するメリットを考えてみましょう。

まず、YouTubeは膨大な数の視聴者を抱えていて、情報を世界中へ拡散出来ます。
「動画」ですので、言語に頼らないコミュニケーションが可能ですし、字幕を付けられるので、外国のユーザーへのアプローチも簡単です。演出手法の一つとして、自社製品やサービスの導入事例、さらにはユーザーのインタビューを投稿すれば、より訴求力を増す場合もあるでしょう。加えて、従来のメディアに比べ、手軽に始められ、低コストで済む点も見逃せません。例えばテレビでCMを流す場合、電波料と制作費がかかりますが、YouTubeならば、少なくても電波料の支払いは不要です。

「YouTubeライブ」や「ウェビナー」を活用した動画マーケティングの興隆が示す通り、メディアがインターネットですので、当然、Webマーケティングとの親和性は高いです。Webマーケティングとは、ざっくりいえば「集客活動」から「販売活動」までの全てをオンライン上で行ないます。つまりYouTubeにバナー広告を貼ったり、本編にCMを挟み込んだりすることで、視聴者を自社サイトへ誘導し、多くがオンラインショップで購入と決済まで済ませることができます。

また、広告利用をSNSなどとうまく連携すれば、サービスの拡散が見込めますし、YouTubeチャンネルそのものがブランドの紹介につながり、実際の営業展開の材料になったり、動画自体をコンテンツにすることができたりします。この他、他のチャンネルに展開したり、蓄積した過去の動画を分析することで、将来のマーケティング戦略に活かしたりすることができます。こうしたメリットがユーザーへ浸透し、ユーザーが商品を探すプラットフォームとしてYouTubeが利用される頻度は、まさに右肩上がりで伸びています。

 

チャンネル運営の「羅針盤」を考える

「メリットは理解できたけど、実際にどう運用していったらいいのか…。」担当者の悩みは尽きないものです。確かにYouTubeの企業チャンネルは、費用をかけてチャンネルの質を高め、SNSをはじめとする様々なマーケティング手法と掛け合わせながら、慎重に運用していくことが大切です。では、具体的にどんなことに注意を払って、チャンネルを運営していったらいいのでしょうか。

まず、大切なのは、動画の再生数やチャンネル登録者数を増やすため「動画の質」や「投稿頻度」に留意することです。さらに「SEO(検索エンジン最適化)を意識したコンテンツ名」を付けるなど、いわば「知的テクニック」を利用した戦略的な運用が必要です。つまり「ブランディングのボイント」を意識して運用に取り組むということになります。この「企業ブランディング」は商品の売買という側面だけでなく、企業イメージのアップを狙うことで、優秀な人材の採用につながる効果も出てきます。さらに、企業が持つハウツー情報を公開すれば、既存顧客ではないユーザーも有益と判断して、見てもらえる可能性も包含しています。

つまりYouTubeを上手く活用できれば、認知度の向上からブランディング、ファン化までの実現が可能ですが、企業の担当者の中には、「多額の費用をかけて作った上に、運用費も考えると、おいそれと動画広告には手を出せない」という人もいるかも知れません。確かに理解できますが、その一方、成功している企業も数多く存在します。様々な企業の運用方法を参考にしながら、自社に最適な方法を探すことは当然として、自社の強みを活かした上で、運用の目的を明確化し、成功した企業のノウハウを参考に広告を出すことが、新しいチャンスにつながります。楽器演奏の世界ではよく「千里の道もコピーから」といいますが、まずは成功しているサイトのフレームやハウツーを「完コピ」してみることです。ブレイクへのヒントが見つかるかも知れません。

作った動画は「流しっぱなし」ではいけません。「動画を作らない」より、かえって悪目立ちする場合もあり、せっかくの労作が水の泡と化す危険性すらあります。幸いYouTubeにはアナリスティックスという機能があるので、ユーザーの動向を分析し、今後のチャンネルの運用改善に活かす方法を考えていく必要があります。「アップした動画自体をコンテンツにして、積極的な営業活動の材料として活用する」ことと相関しますが、適切なマーケティング手法で、得られた結果を分析し、素早く修正に活かすことが大変重要です。YouTube参画を後悔しないためには、どのようなコンテンツを発信すれば興味を持ってもらえるか、楽しんでもらえるかを第一に考えることは論を俟ちません。

 

プロとの「二人三脚」が成功への近道

もちろん、なるべく低コストで質の高い動画を制作し、効果的な運用をすることは理想ですが、コストカットが過ぎると、企業チャンネルの場合、個人で運用しているチャンネルと違って、ブランディングに影響するなど、失敗のリスクが高まります。ですから、質の高い動画を作ったら、それを効果的に運用するノウハウが求められます。もちろん、広報予算にある程度の余裕があり、かつ経験も兼ね備えている企業の担当者ならば、悩みも限定的でしょうが、これからYouTube参画を考えているような中小零細企業では、そもそも広報予算がギリギリなことも多く、こうした資源を用意する事は多大な労力を要するでしょう。不得意とされる分野は外注など、適正にコストをかけ、YouTubeでの事業拡大をスムーズに成功へ導く事が最も重要になります。

こうした中で動画制作から運用、分析までをプロに委託することは一つの選択肢といえます。YouTubeチャンネルそのものは無料で開設できますが、動画制作は機材の完備や編集など、一般企業では荷が重い部分もあります。プロの制作会社に任せれば、こうした心配は解消されますし、空いた予算や労力を他へ振り向けることもできます。何よりも豊富なノウハウは、初めて参入する側にとっては「心強い援軍」となるでしょう。また、最近はYouTubeチャンネルの視聴者分析に乗り出している制作会社もあります。もちろん、分析はプロへお願いし、自らは一部を運用していくというスタイルも選択肢の一つです。一社で悩まずに、プロの力を賢く利用して、「二人三脚」での運用を目指すことは、得られるメリットも大といえるのではないでしょうか。

 

テキスト:ナインフィールド
プロデューサー 笹木 尚人