テロップにも流行り廃りがある!今風のテロップを作るためのポイント

テロップにも流行り廃りがある!今風のテロップを作るためのポイント
2020年2月17日 ninefield

テロップは、映像のクオリティを左右するすごく大切な要素です。字幕的な役割をすればそれでいいというわけではありません。
もちろんあえて字幕的な役割だけ果たさせ、ドキュメンタリーのようなクールな雰囲気の映像にするということもあります。ただバラエティのようにポップなテロップを入れたい場合、きちんとその時代のテクノロジー・センスに合わせて編集しないと、テロップのせいで古臭くクオリティが低い映像になってしまいます。
今の時代に合ったテロップをいれ、より映像のクオリティをあげるためには、3つのポイントがあります。



 

 



4つ~5つ程度の効果を加える

今風のテロップとなるか、ひと昔前のテロップになるかの大きな分かれ目が、一つのテロップにどのくらいの効果を加えるかということです。ここでいう効果とはたとえばドロップシャドウであったり、内側のシャドウであったり、外側の光彩であったり、文字を装飾するもののことを指します。

最近のテロップには、一つのテロップにつき4つから5つの効果が使われていることが多いです。

まず「ベベルとエンボス」やあるいは「内側のシャドウ」などで、もともとのラインを立体的にするので1つ目。そこからさらに「境界線」あるいは「外側光彩」で文字の周りを縁取りします。そこにさらに、黒以外の色で「ドロップシャドウ」あるいは「テロップを複製したもの」を加えて、より文字の立体感を際立たせます。これで3つの効果が加わりましたが、最近ではそこにさらに黒の「ドロップシャドウ」あるいは「外側光彩」をいれて、全体を映像に馴染みやすくしていることが多いです。

そもそもの文字に対して「グラデーション」の効果を加えているということも多くみられるので、基本的に4つか5つ程度の効果が加えられているといえます。

もちろんすべての場合でこのようにしないといけないということはなく、あえて白文字に「黒シャドウ」と「黒外側光彩」だけというのも時にはインパクトをもたらします。この手法は人気番組「世界の果てまでイッテQ!」のテロップでよく見られる手法です。

 

あえて大きめの文字で制作する

少し前までは、テロップは大きすぎると変だという風潮がありました。確かに今でも世代によっては、大きなテロップは映像のクオリティを下げることに繋がると考えている方も多いでしょう。

しかしYouTuberの登場で、スマートフォンで動画を見ることが当たり前になってしまった昨今、小さいテロップではあまりテロップとしての意味をなさないことも増えてきました。そのため当然WEB動画で使われるテロップは大きめのものが多いです。

それに引っ張られるようにして最近、テレビでもこれまでより大きめの文字が多々みられるようになってきました。

画面の下の方を端から端まである程度しっかりと埋めるくらいに大きい文字が、今の主流だといえるでしょう。

 

ひらがなは小さ目で作成する

これは比較的に昔からあるポイントではありますが、ひらがなはやや小さめの文字サイズ、漢字などはそれよりも大きめの文字サイズで作成するというのは、今でも主流です。

そうすることによって全体のバランスがよくなり、ぐっとテロップの見栄えもよくなります。

ただもちろん、すべてのテロップに対してそうする必要はありません。プロの現場でも常にそうされているわけではなく、何かを説明するようなテロップの時に使われていることが多いです。

また、ゴシック体のフォントと比べて、そもそもよりスタイリッシュな雰囲気を持つ明朝体のフォントで用いられることが多いので、明朝体フォントの際に意識してみると良いでしょう。

 

少しの手間で映像のクオリティは上がる

映像編集をしていて、テロップにこだわるほどの時間がとれないことも多々あるでしょう。

でも、こうして少しテロップに手間をかけてあげるだけで、映像のクオリティはぐっと上がります。しかも、多少手間がかかることはあっても、難しいことはありません。

ならばこうしたポイントを意識して、少しでも映像のクオリティを高めた方が良いでしょう。参考にしてみてください。

 

テキスト:ナインフィールド
プロデューサー 松野 一人